1. 私たちについて
“選外”に光をあてる時代へ
いま日本のメダカ界では、希少な柄や体型を持つ“ブランド個体”が高値で取引される一方、選別から漏れたミックスメダカは 「安い」「雑種」 とひと括りにされがちです。同じ手間をかけても市場価格が桁違い──その経済合理性ゆえに、残念ながら形や色が基準に届かなかった個体は川へ流されたり、肉食魚の餌になったり、最悪の場合は処分されるケースさえあります。
でも、命の重さに“値札”は付けられません。私たち 西成鱂 は、色も形もバラバラなミックスメダカにこそ〈個性〉と〈物語〉が宿ると考え、福祉施設と協働しながら “選外” メダカを主役に据えた新しい飼育文化を広げています。

温かいコミュニティを築くために
メダカの育成を通じて地域のつながりを深め、誰もが参加できる温かいコミュニティを築いていきます。私たちは、福祉施設や地域住民と協力し、交流の場を提供することで地域活性化を促進し、自然を大切にする心を育む活動を行っています。

2. チーム紹介
森澤 達郎(創設者)
高いメダカを飼うのも素敵です。でも値段に関係なく、命を迎えるという覚悟は同じ。小さな水槽の中で、十匹十色のメダカが織りなす世界をのぞけば、きっと「多様であることの美しさ」に気づけるはずです。西成鱂は、メダカの多様性を楽しむコミュニティであり、福祉と地域と命をゆるやかに結ぶプラットフォームでもあります。今日も水面のきらめきが、あなたの日常に小さな幸せを運びますように。

千葉耕平(地域連携・広報担当)
就労継続支援B型事業所で就労支援に従事してきました。地域イベントや福祉施設との連携を担当しています。メダカを通じて地域の人々がつながり、福祉施設の利用者が自信を持つきっかけを作ることに力を入れています。

中川京介(メダカ育成担当)
福祉施設で西成鱂の育成を担当しています。メダカの健康を保つために細やかな管理を行い、その知識を地域の人々と共有しています。メダカを育てることで自然への感謝の気持ちを伝えています。

3. コミュニティとのつながり
福祉施設との連携
西成鱂は、地域の福祉施設とタッグを組み、利用者さんがメダカの世話や繁殖に挑戦できる場を用意しています。水槽を囲んで命と向き合う時間は、社会参加の第一歩となり、自己肯定感をそっと押し上げてくれます。
さらに、地域イベントやワークショップでは住民も一緒にメダカを育てるため、施設・利用者・地域の三者が自然に言葉を交わし、笑顔の輪が広がります。こうした“ゆるやかな交流”こそが、地域と福祉を結ぶ強固な絆を育てています。
社会へのインパクト
メダカを介したシンプルな体験は、地域に3つの良い波紋を広げています。
つながりの再生
世代や立場を越えた会話が生まれ、孤立感が薄れる
環境意識の向上
水質管理や生態観察を通じて、自然保護への関心が高まる
障害理解の深化
福祉施設との協働が、“ともに暮らす”意識を地域全体へ浸透させる
その結果、西成に持続可能で協力的なコミュニティが育ちつつあります。
保護の重要性が再認識されています。福祉施設との連携により、障害への理解も広がり、持続可能で協力的なコミュニティが育まれています。